タイで住むならここ!人気エリアの家賃と生活環境を比較

最終更新日 2024年11月18日 by agimem

「タイに住むことは決めたけど、どのエリアを選べばいいんだろう?」

これは、タイへの移住や長期滞在を考える方が最初に直面する悩みです。

実は、エリアの選択は単なる住所の問題ではありません。

生活の質やコスト、さらには仕事や家族との関係まで、あらゆる面に大きな影響を与える重要な決断なのです。

私は2006年からバンコクに住み、不動産市場の取材を続けてきました。

その経験から言えることは、エリア選びは「自分らしい暮らし」を実現するための第一歩だということです。

実際にタイの住居費について詳しく知りたい方は、「タイの家賃はどれくらい?エリアや広さ毎の相場と日本との違いを紹介」もご参照ください。

この記事では、タイの人気居住エリアの特徴と家賃相場、そして実際の生活環境について、具体的なデータと共にご紹介していきます。

タイの人気居住エリア:概要と特徴

バンコク中心部

バンコクの中心部と言えば、まず思い浮かぶのがスクンビットエリアです。

このエリアは、BTSスカイトレイン(高架鉄道)のスクンビット線沿いに広がる、外国人居住者に最も人気の高い地域です。

特にソイ(横道)23から39付近は、日本人駐在員の間で「プチ東京」と呼ばれるほど、日本食レストランやスーパーが充実しています。

「日本の便利さをそのままに、タイならではの魅力も楽しめる」

そんな贅沢な暮らしが実現できるエリアと言えるでしょう。

一方、サトーン・シーロムエリアは、バンコクのビジネスの中心地です。

高層オフィスビルが立ち並び、多くの金融機関や多国籍企業が本社を構えています。

このエリアの特徴は、ビジネスと生活の両立のしやすさにあります。

例えば、私の知人の駐在員は、「通勤時間がわずか10分になった」と、このエリアに引っ越してきた理由を語ってくれました。

郊外エリア

ラチャダーエリアは、近年急速に発展している新興住宅地です。

特に注目すべきは、家族向けの広々とした住環境が比較的リーズナブルな価格で手に入ることです。

私が取材した日本人家族の多くは、「子どもの教育環境」と「広い居住スペース」を重視してこのエリアを選んでいます。

バンナーエリアは、バンコクの新空港であるスワンナプーム国際空港に近い位置にあります。

このエリアは将来性が非常に高く、特に投資目的で物件を探している方々の間で注目を集めています。

「今のうちに良い物件を確保しておきたい」

そんな声をよく耳にします。

実際、私が10年前に取材した時と比べると、インフラ整備が著しく進み、生活の利便性は格段に向上しています。

次のセクションでは、これらのエリアの具体的な家賃相場について、詳しく見ていきましょう。

家賃相場の比較:エリアごとの違い

高級エリアと中級エリアの家賃差

タイの不動産市場における家賃の差は、想像以上に大きいものがあります。

私が取材を重ねた経験から、各エリアの具体的な家賃相場をまとめてみました。

エリア区分スタジオ1ベッドルーム2ベッドルーム3ベッドルーム
スクンビット23-3935,000B~45,000B~65,000B~95,000B~
サトーン・シーロム30,000B~40,000B~60,000B~85,000B~
ラチャダー15,000B~25,000B~35,000B~50,000B~
バンナー12,000B~18,000B~28,000B~40,000B~
※金額はバーツ(B)表示、新築・築浅の高級コンドミニアムの場合

「なぜ、これほどの差があるのか?」

その理由は、提供されるサービスの質にあります。

高級エリアのコンドミニアムでは、以下のような充実したサービスが一般的です:

  • 24時間体制のセキュリティサービス
  • プール、フィットネスジム、サウナ等の共用施設
  • コンシェルジュサービス
  • 駐車場完備
  • 高層階からの眺望

一方、中級エリアでは、必要最低限のサービスに絞ることで、コストを抑えています。

「では、中級エリアで賢くコストを抑えるには?」

私がお勧めするのは、築年数5-10年の物件を狙うという戦略です。

管理の行き届いた物件であれば、新築と遜色ない住み心地で、家賃を20-30%程度抑えることができます。

生活スタイル別の選択肢

単身者の場合、最も人気が高いのがスタジオタイプと1ベッドルームです。

特に注目したいのは、駅からの距離による家賃の変化です。

例えば、スクンビットエリアでも、BTSの駅から徒歩10分以上離れると、家賃が20-30%程度下がります。

「毎日10分多く歩くことで、月々1万バーツ以上節約できる」

これは、私が取材した若手駐在員から聞いた、賢い選択の一例です。

一方、家族向け物件を選ぶ際は、別の視点が必要になってきます。

私が取材した家族世帯の多くは、以下のポイントを重視していました:

  • 日本人学校やインターナショナルスクールへのアクセス
  • 子どもの遊び場やオープンスペースの有無
  • 周辺の治安状況
  • 緊急時の医療機関へのアクセス

特に注目すべきは、ラチャダーエリアの一戸建てです。

「バンコク中心部の3ベッドルームマンションと同じ予算で、庭付きの一戸建てに住める」

これは、多くの家族にとって魅力的な選択肢となっています。

ただし、一戸建てを選ぶ際は、以下の点に注意が必要です:

  • 地域によってインフラ整備状況に差がある
  • 自家用車が必須となることが多い
  • セキュリティ面での追加投資が必要な場合がある

各エリアの生活環境:メリットとデメリット

交通アクセス

バンコクの交通事情は、エリアによって大きく異なります。

私の15年以上の滞在経験から、各エリアの交通アクセスを評価してみました:

エリア公共交通機関道路渋滞自家用車の必要性
スクンビット
サトーン・シーロム×
ラチャダー
バンナー
※ ◎:非常に良好、○:良好、△:やや課題あり、×:必要性低い

周辺施設

各エリアの生活利便性は、周辺施設の充実度で大きく変わってきます。

私が特に重要だと考える施設について、エリアごとの状況をご紹介しましょう。

ショッピングモールと市場

スクンビットエリアには、エムクオーティエ(EmQuartier)やターミナル21といった大型ショッピングモールが充実しています。

「日本の食材が恋しくなったとき」

そんなときでも、伊勢丹やフジスーパーで簡単に手に入れることができます。

一方、ローカル市場でのお買い物を楽しみたい方には、ラチャダーエリアがおすすめです。

私自身、休日にはラチャダー鉄道市場で新鮮な食材を探すのが趣味になっています。

医療施設へのアクセス

バンコクの医療施設は、エリアによって大きな差があります。

エリア総合病院日本語対応救急対応
スクンビットバンコク病院
サトーン・シーロムBNH病院
ラチャダーラマ9世病院
バンナーサミティベート病院

※ ◎:充実、○:対応可能、△:限定的

タイ移住初心者へのアドバイス

不動産業者との付き合い方

「日本人業者か、タイ人業者か」

これは、多くの方が悩むポイントです。

私の取材経験から言えることは、どちらにも一長一短があるということです。

日本人業者のメリット:

  • 日本語で細かい相談ができる
  • 日本人特有のニーズを理解している
  • アフターフォローが手厚い

タイ人業者のメリット:

  • 物件の選択肢が多い
  • 家賃交渉で有利になりやすい
  • 最新の市場動向に詳しい

「では、どちらを選ぶべきか?」

私のアドバイスは、最初の物件は日本人業者、慣れてきたらタイ人業者も活用するという方法です。

実際、私の知人で成功している例の多くが、このアプローチを取っています。

長期滞在時に気をつけるポイント

契約時の重要事項は、以下の点に特に注意が必要です:

「保証金は2か月分が一般的ですが、交渉次第で1か月分に抑えることも可能です」

ペットについては、事前確認が極めて重要です。

「後からペット可否を変更することは、ほぼ不可能」

これは、私が取材した中で何度も耳にした苦い経験です。

ローカル文化への適応も、長期滞在では重要なポイントとなります。

例えば、タイでは近所付き合いを大切にする文化があります。

「管理人さんと良好な関係を築いておくと、様々な場面で助けていただけます」

これは、15年以上のタイ生活で私が学んだ大切な教訓の一つです。

まとめ

タイでの住居選びで重要なポイントを、最後にまとめてみましょう。

「理想の住環境は、ライフスタイルによって大きく異なります」

  • 単身赴任の方:スクンビット・サトーンエリアで、通勤の利便性を重視
  • 家族滞在の方:ラチャダーエリアで、広さと教育環境のバランスを重視
  • コスト重視の方:バンナーエリアで、将来性も考慮した選択を

私からの最後のアドバイスです。

「最初から完璧な選択を目指さなくても大丈夫です」

実際、多くの方が1-2年の経験を経て、より自分に合った環境に移り住んでいます。

大切なのは、自分のライフスタイルと予算に合った選択をすること

そして、その選択に至るまでの過程を楽しむことです。

タイでの新生活が、皆様にとって素晴らしいものとなることを願っています。